香川県は30日、2008年度の県文化功労者に漆芸家の国方善親氏(69)=高松市十川東町=と、声楽家の林康子氏(65)=東かがわ市出身、東京都北区在住=の両氏を選んだ。合わせて、本年度新設の県文化芸術選奨に1個人、2団体を選出。表彰式はいずれも11月3日、県庁で行われる。
県文化功労者は、芸術や伝統文化、学術研究などの各分野で郷土の発展に極めて優れた功績のある個人をたたえる制度。1956年度に始まり、これまで計90人が受賞している。
国方氏は高松工芸高校の教諭として教鞭(きょうべん)を執る傍ら、創作活動にも励み、日展や日工会展で活躍。日工会工芸美術四国会長、県美術展覧会の審査員や実行委員として、同会や展覧会の発展に貢献するとともに、後進の指導にも尽力し、県漆芸界の発展に寄与した。
林氏は、1972年にオペラ「蝶々(ちょうちょう)婦人」の蝶々夫人役で、日本人として初めてミラノ・スカラ座の舞台に立ち、以降、さまざまな大劇場を経験。国内外で多数の受賞歴を持ち、国際的プリマドンナとしての地位を確立している。県内でも県民ホールでのオペラ公演に出演するほか、高校生を指導。県オペラ界の向上に貢献している。
県文化芸術選奨は県内の芸術や生活文化、文化芸術に貢献した個人、団体、施設が対象。本年度は漆芸家の山下義人氏(57)=高松市神在川窪町=、アマチュアオーケストラの高松交響楽団、ジャズオーケストラのSWJOエンタープライズが選ばれた。
国方 善親氏(くにかた・よしちか)高松市出身。1961年京都市立美術大(現京都芸大)卒。日展計26回入選。69年から高松工芸高教諭。日工会展審査員や日工会評議員などを歴任。2003年には県教育文化功労者表彰受賞。現在は日工会工芸美術四国会代表、県美術家協会長。
林 康子氏(はやし・やすこ)東かがわ市出身。1969年東京芸術大学大学院修了。スカラ座での出演は16年にわたり80回以上。97年からは母校に招かれ、音楽活動を展開しながら、助教授や教授、招へい教授として2008年まで後進の指導に当たる。06年に紫綬褒章受章。
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